講演会
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第310回講演会
主題
『電気対流によって誘起される液晶の負の粘性』
共催: | 大阪府立大学ニュー・フロンティア材料研究会 |
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講演スケジュール
14:40~16:00 |
電気対流によって誘起される液晶の負の粘性 大分大学理工学部 長屋 智之 北海道大学大学院工学研究科 折原 宏 |
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講演要旨:液晶電気対流は非平衡散逸系の優れた実験系として数多くの研究がなされてきた。しかし,電気対流が出現する状態での液晶の粘性に関しては,殆ど研究がされてこなかった。
我々は,液晶電気対流の標準試料であるMBBA液晶の低周波交流電場下の粘性を計測したところ,粘性率は電圧増加と共に増加し,最大値を経て高電圧領域で著しく減少した。興味深いことに,せん断速度が極めて遅い場合は,高電圧下で粘性値は負になった。回転粘度計の円形センサーに力を掛けないようにすると,負の粘性状態では巨視的な自発流れが誘起されてセンサーが自発的に回転した。また,センサーに回転を阻む衝撃を加えると回転方向が逆転した。この現象を解析するために,せん断応力を制御してせん断応力を測定したところ強誘電体の自発分極と電場の関係とよく似たヒステリシス曲線が出現した。一方,せん断速度を制御してせん断応力を測定するとS字曲線が得られた。印加電場の周波数を増加させると,S字特性はある周波数以上で単調な曲線に変化した。この周波数の前後において微分粘性の周波数変化にCurie-Weiss則が存在した。これらの強誘電体相転移等とアナロジーより,負の粘性状態のMBBAを”ferroviscous fluid”と命名した。講演では,これらの実験結果と負の粘性を説明する定性的モデルについて紹介する。
日時 | 平成30年8月16日(木) 14:40~16:00 |
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場所 | 大阪府立大学中百舌鳥キャンパス B9棟 111号室 詳細情報はこちら |
参加費 | 当会会員、学生は無料 一般も無料 |
お問合せ
世話人 | 内藤 裕義(Tel: 072-254-9266) E-mail: naito[at]pe.osakafu-u.ac.jp [at]を@に換えてご送信ください。 |
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お問合せ先 | ニュー・フロンティア材料研究会 〒599-8531 堺市中区学園町1-1 (公立大学法人 大阪府立大学大学院 工学研究科 電子・数物系専攻電子物理工学分野 内藤研究室内) Tel: 090-4293-4866 Fax:072-254-9266 E-mail:new-f[at]riast.osakafu-u.ac.jp [at]を@に換えてご送信ください。 |